水居徹さんの国連シンポジウムにおけるスピーチ【調査会NEWS3937】(R7.6.30)

【調査会NEWS3937】(R7.6.30) ※このメールには返信しないで下さい。お問い合わせ・送信中止・アドレス変更等は代表荒木のアドレスkumoha551●mac.com(●を半角の@に変える)までお願いします。 ――――――――――――――――――― <水居徹さんの国連シンポジウムにおけるスピーチ>
 以下は去る6月26日に日本、米国、豪州、韓国政府及びEUの共催で開催された拉致問題に関するオンライン国連シンポジウムでの水居徹さん(水居明さんの長男・特定失踪者家族会幹事)のスピーチです。このシンポジウムの模様は以下のYouTubeでご覧になれます。水居さんのスピーチは53分54秒あたりからです。 https://www.youtube.com/live/XW_TN1NWDOw?si=1ZtTPDITayYXPA_3
(水居さんのスピーチ)  皆様、本日はこのような重要な機会をいただき、心より感謝申し上げます。わたくしは、特定失踪者家族会幹事のひとり、水居徹と申します。
 私は、北朝鮮による拉致被害者である疑いが濃厚な特定失踪者、水居明の長男です。父が失踪してから、すでに37年という長い歳月が流れました。釣りが好きで友人で仕事のパートナーであった林田幸男さん(特定失踪者)と毎週のように釣りに出かけていました。その日も二人で未明に船で出航し、そのまま帰ってきませんでした。
 当初は海上での遭難ということでしたが、海は静かで波などもなく、なぜ遭難?という状況でした。漂流だろうということで捜索活動をおこなっていましたが、船も人間の痕跡もなく、船が沈めば浮いてくるものなど何も出ず、関係者は不思議がっていました。
 それから時が経過し、さまざま情報が入り、北朝鮮の可能性を探ることになります。そしてその年やその月の前後に不審船の目撃談があるのがわかりました。また、関係あるのかどうか、確証もない話ですが、父が失踪当時、北朝鮮資本の事業と関わっていたのも、後でわかりました。そこで、あらためて警察に告発をおこない、特定失踪者問題調査会ともおつきあいするようになりました。
 私は宮崎県で生まれ育ち、現在、宮崎でIT関係の会社で働いております。今年66歳になります。父が52歳で失踪したときは29歳でした。父は当時、不動産業を営んでいました。家族は母と2人の弟がいましたが、母は20年前に、弟たちもその後、病で他界しました。父にとって、家族は私一人となってしまい、血縁者としては、現在父の孫にあたる2人の男子が私におります。
 父が突然姿を消してから37年、私たちは何の手がかりもなく、情報もない状態が続いています。父に一体何が起きたのか、どこにいるのか、生存しているのかも分からない。この不確実性が、私たち家族を、どれほど苦しめ続けているか、言葉では言い尽くせません。
 これまで、日朝間の合意やストックホルム合意など、解決に向けた動きがあるたびに期待を抱いてきました。しかし、残念ながら、そこから具体的な変化は何一つありませんでした。
 私たち家族は、同じ境遇の家族と共に特定失踪者家族会を結成し、活動を続けてきました。しかし、活動の中で耳にするのは、高齢化が進む家族たちの訃報ばかりです。解決を待つ間に、救出を願う家族自身が、無念の思いを抱えたままこの世を去っていく。これが、拉致問題の解決に「時間的制約がある」という現実であり、何よりも心を締め付けられることです。
 日本政府は、歴代の首相や担当大臣が、必ず解決すると力強く約束してくれます。しかし、正直に言って、その約束が実現したことは一度もありません。言葉だけでは、私たち家族の苦しみは癒やされませんし、時間は刻一刻と過ぎていきます。
 私たちは、政府に対し、もっと直接的かつ具体的なアプローチを北朝鮮に行なってほしいと強く願っています。日本国が、そして日本を代表する政治家、例えば首相経験者や大臣経験者といった方々が、直接北朝鮮に赴き、顔を合わせて交渉してほしいのです。トップレベルの人間が動かなければ、事態は動かないのではないでしょうか。
 また、一つの懸念として、交渉の目標を「全員を返す」という点に置くことが、かえって北朝鮮にとってハードルを上げ、交渉を停滞させているのではないか、という思いもあります。これは私たち家族の切実な願いからくる疑問です。現実的な突破口を開くための、柔軟な戦略も必要なのではないでしょうか。
 私たち家族会は、できることは何でもやろうと、国連の機関をはじめとする国際社会へも直接働きかけを行ってきました。拉致問題は、日本だけの問題ではなく、基本的人権が侵害されている国際社会全体で取り組むべき課題です。この認識が、さらに多くの国々に広がることを願っています。
 本日のシンポジウムは、拉致問題が現在進行形であり、早急な解決が必要な国際課題であることを改めて世界に発信する重要な機会です。私たちの「生の声」 を聞いていただくことで、この悲劇に対し、国際社会がこれまで以上に強い関心を持ち、解決に向けた具体的な行動が少しでも起きることを心から期待しております。
 最後に、本日のシンポジウムを主催・共催された日本、米国、豪州、韓国、EUの皆様、そして国連をはじめ関係者の皆様に改めて感謝申し上げます。そして、私の話を聞いてくださった皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
―――――――――――――――――――――――- <調査会・特定失踪者家族会役員等の参加するイベント(拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等> ※事前申込み・参加費等については問い合わせ先にご連絡下さい。 ※記載されている参加者は調査会・特定失踪者家族のみです。
★7月19日(土)「『ふるさとの風』『しおかぜ』共同公開収録 in 川口」(拉致問題対策本部事務局・調査会主催) ・南平文化会館 ホール(川口市元郷6-14-1) ・調査会幹事長村尾が参加
★7月21日(月・祝日)13:20「都電に乗って拉致問題を考える」(鉄道愛好者ブルーリボンの会主催) ・12:45 都電荒川線(東京さくらトラム)荒川車庫前集合。 ・特定失踪者家族会幹事生島馨子さん・調査会代表荒木・幹事山本が参加。 ・連絡先等詳細はこちらから note.com/kumoha551/n/nf812a16ffbab?sub_rt=share_pw
★7月26日(土)「防人と歩む会講演会」(同会主催) ・TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(新宿区市谷八幡町8番地)  市ヶ谷駅より徒歩約1~2分 ・調査会代表荒木が参加 ・申込・問合せ sakimorjapan@gmail.com 070-9114-1453(事務局)
★9月9日(火)「『ふるさとの風』『しおかぜ』共同公開収録 in 福岡」(拉致問題対策本部事務局・調査会主催) ・福岡市立中央市民センター(福岡市中央区赤坂2-5-8) ・調査会幹事長村尾が参加
★9月14日(日)「第7回シネマフォーラム『めぐみへの誓い』上映会」(予備役ブルーリボンの会主催) ・札幌国際交流館 ライラックホール(札幌市白石区本通16丁目南4-26)  地下鉄東西線南郷18丁目駅下車徒歩9分 ・調査会代表荒木が参加
★令和8年1月24日(土)「『ふるさとの風』『しおかぜ』共同公開収録 in 富山」(拉致問題対策本部事務局・調査会主催) ・オーバード・ホール 中ホール(富山市牛島町9-17) ・調査会幹事長村尾が参加
■調査会の本 ○『「お帰り」と言うために』(調査会編著・草思社刊)  書籍版・Kindle版1700円(税別) ○『北朝鮮 拉致と工作活動Ⅰ 拉致回廊 日本列島を行く』(杉野正治副幹事長著・調査会刊)。Amazonでお求めになることができます。(オンデマンド出版のため書店ではお求めになれません。書籍版2200円・Kindle版1400円・どちらも税別)
■拉致問題関連書籍一覧(特定失踪者家族会作成) araki.way-nifty.com/araki/2022/09/post-cf6ae2.html ★調査会のYouTubeチャンネル www.youtube.com/@特定失踪者問題調査会 ★代表荒木のYouTubeチャンネル www.youtube.com/@arakikazuhiro
★インターネット放送 channelAJER(チャンネル アジャ)では代表荒木と幹事長村尾の担当する番組を送信しています。会員制ですが1回26分の番組の前半は無料で視聴していただけます。 ajer.jp  荒木担当 『救い、守り、創る』  村尾担当 『オレがやらなきゃ誰がやる!』
★予備役ブルーリボンの会の動画配信「レブラ君とあやしい仲間たち」 ・代表荒木がキャスターをつとめています。 www.youtube.com/channel/UCPrqeCO5CGlj9Imyzz1_XTg ――――― ※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。 ////////////////////////////////////////////////////////// 北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧 note.com/kumoha551/n/n6fca55ffafb3?sub_rt=share_pw 着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ drive.google.com/open?id=1Nsd5Xf9dqDa6AsYv5_4VspEFmeNh95qS&usp=sharing _________________________________________ ■特定失踪者問題調査会■ 〒112-0004東京都文京区後楽2-3-8第6松屋ビル301 Tel03-5684-5058Fax03-5684-5059 調査会ホームぺージ:http://www.chosa-kai.jp/ YouTube https://www.youtube.com/channel/UCECjVKicFLLut5-qCvIna9A ●クレジットカードでのカンパが可能です。ホームページから入って手続きできます。 www.chosa-kai.jp/net_de_kifu ●郵便振替口座00160-9-583587口座名義:特定失踪者問題調査会 ●銀行口座 みずほ銀行 飯田橋支店 普通預金 2520933 名義 特定失踪者問題調査会 ●労金口座 中央労働金庫 本郷支店 144093 名義 特定失踪者問題調査会代表 荒木和博 (銀行口座のカンパで領収書のご入用な場合はご連絡下さい) ●毎月定額をカードから引き落とし支援するマンスリーサポートはこちらから readyfor.jp/projects/shiokaze-supporter ■特定失踪者家族会■ 住所等は調査会と同じです。カンパの送金先は 郵便振替口座 00290-8-104325 特定失踪者家族会 銀行口座 ゆうちょ銀行 普通預金 店番128(イチニハチ) 口座番号4097270 特定失踪者家族会 _____________________________________________________