第2次朝鮮スパイ事件【調査会NEWS3393】(R03.2.4)

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<第2次朝鮮スパイ事件(日本における外事事件の歴史2)>
 特定失踪者問題調査会特別調査班    この事件は昭和25(1950)年9月に摘発された第1次スパイ事件で日本でのスパイ組織網を壊された北朝鮮が組織を再編するため昭和27(1952)年5月、組織の拠点とした中国・香港からパナマの貨物船に内務省工作員・金一谷と工作資金2,000ドルを持った連絡員(案内人)を中国人船員の手引きで乗り込ませ、福岡県北九州市の若松港から密入国させたもので、以後金一谷が第1次スパイ事件で摘発を逃れていた工作員や新たに獲得した工作員を使って工作活動を行っていた事件です。当時は朝鮮戦争の最中でした。
 密入国に成功した工作員・金一谷は直ぐに京都に入り、アジトで関西方面の組織と連絡をとり、「合資会社『大谷商店』代表者・大谷正夫」として連絡員(案内人)から受け取った工作資金2,000ドルを携行して上京しました。
 上京した金一谷は香港から派遣される際に指令を受けていた固定(定着)工作員・Aとの接触を試みますが不在で接触することが出来ず、別の固定(定着)工作員・Bと連絡を取り、Bから紹介された連絡員・C女をハウスキーパーとして都内に貿易会社『大谷商店』を開きました。
 ここに登場したBとC女については、いずれも昭和23(1948)年と24(1949)年に密入国してきた工作員で、第1次朝鮮スパイ事件の際には後方組織の一員として活動しており、警察からもマークはされていたものの摘発を逃れていた人物でした。
 「大谷商店の大谷正夫」として活動を始めた金一谷は、組織の再編を行う中で、 ●在日米軍の基地、演習地、諸機関の所在調査、●我が国の保安隊(後の陸上自衛隊)、海上警備隊(後の海上自衛隊)の編成、装備、配備状況、などの軍事情報を収集して北朝鮮に報告していましたが、最初の指令にあった固定(定着)工作員・Aとの連絡が依然としてつかないことから、工作活動計画の見直しを迫られることになり、金一谷は香港からの指示を受けるためにBを香港に派遣しました。
 このBが香港に渡航したことが警察の監視網にかかり、連絡員・C女の尾行から金一谷が潜むアジトの摘発に繋がっていったのですが、実は金一谷について警察は別の方面からも追跡捜査を行っていました。
 それは金一谷と共に香港から貨物船で北九州市の若松港に密入国した連絡員(案内人)が密入国の疑いで逮捕されていたのです。この連絡員(案内人)は、北朝鮮で社会安全省(内務省)へ入り、諜報工作員となって韓国への投入スパイの教官を務めていたのですが昭和26(1951)年になると、広東の安全省駐在部に呼ばれ、ここで対日スパイとしての訓練を約1年間受けていました。
 昭和27(1952)年5月いよいよ命令が下り、工作員・金一谷を紹介され、米貨2,000ドルを渡されて金一谷とともに香港に入り、パナマ船籍の貨物船に中国人船員の手引きで同船に紛れ込み日本に向かいました。船は若松市(現在の北九州市)の若松港に入り、金一谷と共に密入国した連絡員(案内人)は門司まで金一谷を案内します。門司に着いた連絡員としての任務はここまでで、工作資金2,000ドルを金一谷に渡して2人は別れました。
 連絡員は任務を終了して日本から脱出するため船に乗ろうとしたのですが、何らかの手違いで船に乗ることが出来なくなり、金も無いため脱出を諦めて何故か上京します。そして都内中央区銀座の銀行建設工事中の作業現場で寝込んでいるところを巡回中の警察官に見つかり、職務質問の末、密入国容疑で逮捕されてしまいます。連絡員は逮捕後、黙秘を続けたため身柄を警視庁に移して取調べを受けましたが、一説には自供するまでに3カ月もかかったといわれています。
 この連絡員の自供から金一谷の存在が浮上し、警察は金一谷の行方を捜索し始める一方、予てからマークしていた工作員・Bが香港に渡航したことが分かり、Bの所に出入りするC女を尾行した結果、金一谷が潜伏するアジトの発見に至ったのでした。
 昭和28(1953)年9月20日、警視庁はアジトを急襲し金一谷とC女を逮捕し、翌10月から翌昭和29(1954)年1月までに工作員・Bら6名が次々に検挙されました。金一谷については昭和28(1953)年11月から裁判が始まり、昭和30(1955)年7月7日、最高裁判所において、出入国管理令、外国人登録法違反で懲役一年の判決を受けました。一方、金一谷と一緒に密入獄して先に検挙されていた連絡員(案内人)の男は、昭和28(1953)年12月22日、韓国へ強制送還させられています。
 以上が第2次朝鮮スパイ事件の概要ですが、この話にはまだ続きがあり、懲役刑を終えた金一谷は出所後、昭和32(1957)年に北朝鮮に向けて密出国したとされています。また金一谷の検挙後も警視庁公安部は外国人登録証偽造事件などを重視して度々都内各所で家宅捜索などを行い十数名を検挙するなど、密入国者をしらみつぶしに捜査を続け、昭和28(1953)年12月に赤羽での家宅捜索の際には保安隊(後の自衛隊)の軍事フィルムなども発見されたことから、保安隊米軍軍事顧問団のGⅡ(第2部)関係将校は全員交代させられたほどで、米軍側でもこの事件を重視したことから海上保安庁、内閣調査室、保安庁調査隊なども情報捜査に参加するなど、大掛かりな事案にもなっていました。
 当時の報道記事を読み進めていくと、占領中と独立回復後にまたがる事件で、根本的に異なる部分もあるものの、やはり工作員などを取り締まる法律がないために捜査そのものが行き詰まるなど現場の捜査員たちの苦悩が見えるようです。日本国内で堂々と闊歩する工作員たちを次々と検挙し、重罰を科していれば「日本人を拉致しよう」などという発想には至らなかったかもしれません。
 拉致被害者に「政府がちゃんとしなかったから取り返せませんでした」とか「国会が法律を作らなかったから救えませんでした」などとは口が曲がっても言えません。やはり最後は私たち一人ひとりの責任に戻ってきてしまいます。
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★2月8日(月)YouTube現場ライブ ・代表荒木が国広富子さんの失踪現場(山口県宇部市)からお送りします。 www.youtube.com/channel/UCSa3H61PRYDyRy4aHvF_VSA
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★2月16日(火)19:30 予備役ブルーリボンの会YouTubeライブ ・調査会代表荒木が参加 www.youtube.com/channel/UCPrqeCO5CGlj9Imyzz1_XTg
★5月22日(土)北朝鮮人権シネマフォーラム in 鳥栖(同実行委員会主催) ・調査会代表荒木が参加
★5月23日(日)北朝鮮人権シネマフォーラム in福岡(同実行委員会主催) ・調査会代表荒木が参加
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